初 め て 花 束 を あ げ た 日 。

◇ 俺が作った花で、人が泣いて喜んでいる。

まだ、やっと花に興味を持ち始めた頃の俺が、更に花の世界にのめり込んでしまうには、

十分すぎるほど刺激的な体験だった。  

◇ 心を動かされた一枚のブーケの写真

日本に一時帰国中に、花の写真を見かけた。 どのタイミングだったかは、よく覚えていないが、その時の感情だけは、鮮明に覚えている。

ため息が出るほどの美しい

僕が好きな『絶景の旅』とかの本で、よく見るフレーズだが、本当にこんな感じだった。

それまでも、花は嫌という程見ているが、なぜここまであの写真が響いたのか。

調べていくと、それはフランスのシャンペトルブーケというそうだ。 野原に生えているような草木を主体に使ったブーケだ。



◇ Champêtre シャンペトル

・ 小さい頃から、旅行、山登り、川遊びなどのアウトドアが好きだったこと、

・ 絶景すぎる自然が広がるイギリスに住んでいたこと、

・ 常に自然に囲まれて育ったこと

から、造形的なフラワーデザインより、ナチュラルで、デザイン上の都合より、花の向きたい向きや、枝付きの都合を優先するスタイルに、自然と惹かれたのだと思っている。

僕は、海外に惹かれ留学に飛びついた時もそうだったように、何かに強烈に興味を持つと、ほとんど無意識的に、それにのめり込もうとする性格らしい。 その写真はインスタグラムで見たのだが、気がついたらすでに投稿主のHPから、レッスンを予約していた笑

恥ずかしいお話、花屋の息子ながら、

そういえば花を束ねたことはなかった。

配達などの手伝いくらいはしたが。 などと、思いながら、

南青山のエレガンスな通りをドキドキワクワク進み、隠れ家的な素敵なアトリエにたどり着いた。ビルの2階だ。 

中に入ると、上品な奥様方がいらっしゃった。  きらびやかな世界観だった。 

◇ 初めて花を束ねる

ダリア、グロリオサ、秋紫陽花、カラーなどを、教わりながら丁寧に下処理した。

スパイラル手法 (茎を重ねないように、束ねていく基本的手法)を、不慣れな手つきで、見よう見まねで取り入れながら、 

・ 全体のバランスを見て、グリーンは、全体的に、一箇所に固まらないように。

・ 花の表情を見て、自然に向くる方向に逆らって、無理やり自分の方を向かせない。

・ 高低差を少し、大げさにつける。

・ 自然の植物がどのように生えてるのか、よく思い出しながら。。。

そして束ねた花が ⇩       うーん素敵すぎる。。(自分んでいう汗)


◇ 花は、人を喜ばせるツール。

大満足で束ねて、有頂天になり、 色々な人に見せたい。

誰かにプレゼントして驚かせたい。

だが、当時はまだ、今のパートナーとも出会っていなかったため、困った。

お世話になったコーチングをされている方が、翌日名古屋で講演をするので、彼に渡すことにした。 講演会が終わり、簡単なメッセージの一つも添えて、控え室でその方にあった。

お つ か れ さ ま で し た 。

と言い渡した。

同時にその方の目から、ぶわっと涙が溢れ出した。

当然ながらその方は、僕に花が欲しいと頼んでいたわけではなかった。

突然の花にも、ここまで人の心を動かす力があるのか。

もちろん、花だけで泣いたわけではないと思う。

その方が、その講演に向けて、一生懸命準備から本番まれこなされた後の達成感、

これだけ多くの観客がこられていたことへの感謝などの気持ちが溢れそうだったところに、 花が刺激して、溢れ出た涙であったろう。

目の前に喜ばせたい人がいるのなら、 ここ!と言うタイミングで花を渡すのが、良い。 

花は気持ちが溢れ出す手伝いをしてくれる。

気持ちが溢れ出す手伝いをする を一生の仕事にしたいとこの時、この講演会の帰り道に思ったのを覚えている。

俺の花人生の始まりはこんな話だった。

ー 続く

Masashi Kobayashi

SHIBUYA Art Village 運営代表

0コメント

  • 1000 / 1000